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2008年08月29日
北海道ツーリングDAY-4
(これはお盆休みのツーリングレポートです。)
DAY-4 知床~襟裳岬
8月16日、曇り。
今日は知床から、とりあえず外周をまわって
襟(えりも)裳岬方面へ向う予定です。
明日、17日小樽発のフェリーが取れたら、
そこから小樽へ向かいますが
取れなかったらどうするかなあ・・・・・・。
(途中で根室経由はせず、内陸に入ったので
実際に走った少しルート図は、少し違います。)
雨はなんとか上がりましたが
どんよりした天気はあいかわらず。
朝8時頃にチェックアウトを済ませて、
バイクの準備をしていると・・・・・・。
お!ホテルのすぐ脇の路地からエゾシカが。
人にも車にもまったく臆することなく、フツーに現れるエゾシカの親子。
3年前の知床は、
まだ道路や住宅地との境界フェンスが設置されておらず
どこもかしこもエゾシカだらけで、
道路脇はもちろん、オシンコシンの滝から、露天風呂への通路、
ホテル街の庭、いたるところで見られましたが
翌年からはフェンスのおかげで人里に現れる数は激減・・・
一時は寂しいくらい見れる数も減ったのですが、
やはりこんな風に相変わらず、しぶとく出てきます。(ちょっと嬉しい)
でも、知床に住む人にとっては、日常茶飯事の風景なのでしょう。
ハイ、渡って、渡って。役に立たない「みどりのオバハン」
うれしいエゾシカ遭遇の後、今日は雨具を着ずに(これも嬉しい)
8時30分、ホテルを出発。
8時35分、ウトロの町のENEOSで給油したのち
8時45分、本日最初の目的地のオロンコ岩へ到着。(すぐ近く)
知床では、どこへ行かなくても
「オロンコ岩」だけは行くつもりでやってきました。
ここはウトロとの思い出の場所
急な階段がつけられた、ウトロの町が見下ろせる高い岩で
ウトロもヒーヒー言いながらここを登ったものでした。
手にしているのは、ウトロの形見を入れたキーホルダー。
ウトロ、また来たんだよ。一緒に登ろうね。
この岩の階段が見た目よりずっと急なうえに不ぞろいで
しばらく運動をしていない私は、半分くらい登ったところで
足があがらなくなるは、心臓はバクバクするは、
当時のウトロの気持ちが身にしみてわかりました。(泣)
3年前、ウトロと一緒に登った時の写真。
あの時も、やっぱり雨でしたね。
知床というと、雨の思い出ばかり・・・・。
あの時と同じ、オロンコ岩の頂上にて。
知床の町も一望できます。
真ん中あたりに見える岩が「ゴジラ岩」。
たしかにゴジラに見えますね。(笑)
3年前に3~4頭のシャチの親子と併走した思い出のある
知床クルーズにも、もう一度乗りたかったけれど
この時期は予約なしではかなり待ち時間がかかりそうなので
先へ進むことにしました。
9時25分、オロンコ岩を出発。
ウトロの町にお別れ。クルーズの船が見えます。
今回は、初めて知床峠を越えて「羅臼(らうす)」へ向かいます。
知床峠は濃い霧が発生して
残念ながら、あまり景色が見えません。
いつ鹿が飛び出してもおかしくない深い森が
道の両側に広がっています。
9時43分、知床峠に到着。
知床峠山頂。
晴れていたら、北方領土の「国後(くなしり)」が
指差す方向へ見えるはずなのですが・・・
濃霧でまったくなにも見えません。(泣)
ぞくぞくと大型バスもやってきますが
みな、寒そうに降りて、霧の中、記念撮影をすると
残念そうにバスに戻っていきます。
私たちも10分弱の「知床峠」観光?の後、
9時50分、羅臼側が晴れていることを祈りつつ出発。
頂上から羅臼方面へ降り始めると
おお!今回の北海道で初めて見る青い空と太陽の光!
羅臼側は晴れているのかも!!
待望の太陽が!気持ちも一気に急上昇~!
降りるに従って、天気はどんどん良くなっていきました。
今戻ったら、もしかして山頂から絶景が見れるのでは!?
そう@BOSSに言ったら、今来た知床峠方面の
雲に覆われた山頂の様子を指差しながら
「そう思うだろうけど、地形的に向こう側に雲がたまって
こちら(羅臼側)は晴れるの。だから、
知床側に戻っても、さっきと同じだよ。」とあえなく却下。(泣)
山の切れ間に見える海の向こうに浮かんでいるのは
頂上からは見えなかった「国後島」。
羅臼の町に降りたら、雲ひとつない青空。
今回、北海道ツーリングへ来て以来、初めての晴天です。
対岸にくっきりと「国後島」が見えます。
10時10分、道の駅に到着。
(出発からまだたったの36kmですが、休憩。)
知床峠を降りたばかりのところは、道の駅「羅臼」。
昆布の粉末とスプーン代わりの塩昆布がついた
「昆布ソフト」を恐る恐る食べました。(笑)
濃厚な甘いバニラに、昆布の塩加減が意外とマッチします。
おいしいソフトクリームを堪能して
10時35分、道の駅「羅臼」を出発。
羅臼の有名な「まるみ」さんも通り過ぎて釧路へ向かいます。
途中、ナビの指示に一本逆らって、別の道に入ったら
道の両側には、大牧草地帯が広がっていました。
「うわー!すごーい!」と驚きの声を上げながら走り、
ここで予定を変更して、海沿いの国道を走るのをやめて
内陸のいかにも北海道という「道道」を楽しむルートに。
案の定、このあと、どこをどちらへ曲がってもどの道もこんな感じ。
いちいち驚いてはいられないほど
憧れていた通りの「北海道」が目の前に次々に現れ始めました。
「地球を360度見渡せる」という開陽台へ。
私のつたない写真では伝えきれませんが
すごい!思い描いていた北海道が目の前に出現!
あまりの景色のよさに、撮影会開始。
テーマは「ツーリングマップルの表紙」です。(笑)
そうそう、この大きな空が北海道ですね~。
もう少し高い位置から撮れたら、広がる台地も写るのに・・・。
でも、雰囲気は感じていただけるでしょうか。
11時35分、開陽台の駐車場に到着。
ウトロの町からちょうど100km。
こちらが展望台。中にはレストランとおみやげ店があります。
ジェラートを食べて休憩しながら
懸案の「新日本海フェリー」に再度電話をかけることに。
一応、1人と1台分のチケットは取れていますが
17日は相変わらず、旅客1名すら空きがない・・・・・。
高原(?)で食べるジェラート。
シングル300円、ダブル400円なら当然ダブルでしょう。
時間をおいて、今度は@BOSSがかけてみると
18日なら2名のキャンセルが出て、今なら取れるとのこと!
ここでチャンスを手放したら帰れないかも。
ここは腹を決めて、18日のフェリーにしよう。
(会社のスタッフには申し訳ないけれど・・・・・・)
そうと決まったら、(またまた)本日のルートを変更です。
明日17日のフェリーなら、このまま小樽へ直行のはずでしたが
1日滞在が延びたので、今日は襟裳岬に泊まることにして
明日ゆっくりと一日かけて小樽へ向かうことにしました。
フェリーも予約が取れ、心も晴れやかに
13時15分、開陽台を出発。
開陽台から十勝へと向かう道は、これぞ北海道!という道ばかり。
すごい!すごい!すごい!
「ライダー=北海道」はあまりにもお決まりのパターンと
なんとな~く敬遠している方がいたら
とにかく一度は北海道へ来ることをオススメします。
・・・・・でも、このあたりから気持ちの良い道が現れるたびに、
自分で運転できないジレンマでストレスはたまる一方・・・
そんな時、原サイクルさんがらメールで業務連絡が。
今頃、一生懸命働いているであろう原さんにも
写メールを送って、ストレスのおすそわけ。(笑)
国道391号から釧路の市街地を通り、再び海岸線へ。
国道38号線「釧路国道」で白糠町へ。
15時40分、開陽台から120kmほど走ったところで、
豚丼でも有名らしい道の駅「しらぬか恋問」に寄り道。
本日3つめ(!)のソフトクリーム、キャラメルソフト。
その笑顔、お前は往年のキャンペーンガールか!
16時30分、道の駅を出発。
ここから襟裳岬までは150kmくらいです。
市街地から遠ざかり、音別からは国道38号、336号と
気持ちの良い国道をスタンディングをしながら走り継ぎ、
18時10分、国道236号との分岐の広尾町に到着。
ここで、白糠の道の駅でも話をしたライダーさんと再会。
この方も気ままにルートを決めながら走っている方で
この分岐点脇の駐車場に停まり、しばらく地図を見た後で、
「私は帯広に向かいます」と、襟裳へ向かう私達とここでお別れ。
(そういえば、お名前も聞かず終いでした。「一期一会」です。)
この直後、18時20分、近くにあったホクレンの
セルフ・ガソリンスタンドに寄ったら、
まだ学生らしき2人組と合流。
この2人とは、知床峠からずっと同ルートらしく、
今日は何度か抜いたり抜かれたりしていたので
なんとなくもう顔見知りのような気分に。
この時初めてナンバーを見ると、なんと福岡から!
聞けば、来るときは京都からのフェリーで北海道に渡れたものの、
帰りはフェリーが取れず、福岡まで完全自走するのだそう。
ひょえ~!本州に渡ってから更に2000km!!
北海道を、もう一周するようなもの!
若いってすごい~!(^_^;)
18時30分、給油後、それぞれで襟裳岬を目指します。
十勝港をすぎて、国道336で襟裳岬へ。
広尾から庶野までの約30kmは「黄金道路」と呼ばれています。
決してきらびやかで立派な道路と言う意味ではなく
環境の厳しさの為に、道路完成までに
黄金を敷きつめる程の、とてつもない費用が
かかったというのが由来だそうです。
今日は風もほとんどなく、穏やかでしたが
いつもは、断崖絶壁の続く海岸線は、風と波がすごく、
何キロおきかにトンネルがありますが
悪天候の際には一時的に通行止めになるそうです。
日も暮れた黄金道路の終わりで道道34号に分岐、襟裳岬へ。
「百人浜」と呼ばれる風の強い草原を抜けると
まっくらな道の先に襟裳岬が見えてきました。
夜7時10分、襟裳岬着。
閉店の片づけをしていた「えりも食堂」のお母さんに
この辺りで宿はないかと訪ねたら
「この時間だからお夕食は難しいかもしれないけど
『えりも観光館』さんなら近くで、ご飯もおいしいと評判よ、
施設は新しくないけど。」と教えていただきました。
さっそく@BOSSが『えりも観光館』さんに電話をかけると
なんとこれからでも夕食を準備してくださるそう。(泣)
親切でやさしいお母さんと記念撮影。
明日の朝、もう一度お礼を言いに来ますね。
夕食の準備が出来るまで少し時間があるという事だったので
すぐには宿に向かわず、真っ暗な中、岬の方へ歩いて見ましたが
灯台の明かり以外何も見えず、駐車場に戻りました。
バイクに戻ると、さきほどの福岡からの二人組みが。
泊まる所は決まりましたか?と聞かれたので
同じ宿はどうかと声をかけたのですが
本州へ入ってからの高速代の為に節約すべく
できるだけキャンプをしたいんで・・・・とのこと。
今日もこれから更に100km先の静内(しずない)の
キャンプ場を目指して走るのだそうです。
若いって本当にすごい~!(^_^;)
じゃあ、気をつけて!と別れを告げたとたん、
一人がエンストで立ちゴケをしました。
まだ大型免許を取って間もないらしく
もうひとりに助けられながら旅をしている様子。
なんだか他人事とは思えません・・・(^^;)
何度も転んでいるらしい傷だらけのバイクを起こしながら
再び出発した彼らを見送りながら
ああ、彼らはああして北海道の長い旅で
バイクと仲良くなっていくんだろうな~、
私も北4でCRMの高さとバイクの操作に慣れた後は、
この北海道の旅でGSと仲良くなるはずだったんだけどな~と
彼らがとてもうらやましく思えてなりませんでした。
皆さん、くれぐれも怪我には気をつけましょう。
人生のチャンスを失ってしまうので・・・(TдT)
「えりも観光館」さんは襟裳岬からバイクで3分。
この立ちゴケ事件で、少し到着が遅れた私たちを心配して
マスターが玄関で待っていてくれました。
19時50分頃、えりも観光館さんに到着。
夜7時過ぎて突然電話をしたにもかかわらず、これだけの夕食が。
鹿肉のしゃぶしゃぶまで・・・・・・。(一泊2食で8000円!)
「用意をしていただけても、あの時間だったし
おにぎりだけでも十分と思っていたんです。」
とマスターにお礼を言うと
「できるだけ、うちの夕食を食べてもらいたいから。」
本当にありがとうございました。
施設は確かに新しくはありませんが
ゆっくりと温泉にも入ることができたし
お腹いっぱいおいしいご飯を食べることができて
この日はぐっすりと寝ることができました。
本日の走行距離 398.4km。(類計 2126.7km)
明日は、小樽へと向かいます。
(つづく)
投稿者:かまた 2008年08月29日 16:51
コメント
投稿者:yasupa 2008年08月30日 20:21
すごい 北海道一周旅行だね。
お二人はツワモノですな。さすがGS。
しかしアイス三昧でうらやましいです。
自分も道東行きたくなりました。
投稿者:コタン 2008年08月31日 08:24
アイス食べすぎ~!
初めての青空で ちょっと安心しました(笑)
オロンコ岩 に ゴジラ岩・・? 突然ポッコリそびえてるんだね。
すごく不思議なかんじ、新潟では見ない景色だよね。
山にグルッと囲まれている私達にとっては 地平線が見えることだけで とても感動的です。
投稿者:エリーママ 2008年08月31日 15:40
バニウトロちゃんとの思い出の場所に行くことができてよかったね。
今回はシャリちゃんはどうだったのかな?
投稿者:O&クロ 2008年09月01日 05:27
そういえば、ウトロ側よりも羅臼側の方が晴れている事が多いですよね。それで熊の湯のキャンプ場で長居したんだっけ。釣りもたくさんしたなーー(遠い目)
でも開陽台の変貌には驚きです。私が最初に行った時は展望台も掘っ立て小屋で売店もなく、観光客は少なく、ライダー&チャリダー、それにバックパッカーのみでした。その後、一度だけ行きましたが、階段と売店、小さな展望台が出来て観光客がたくさん来ていたのを覚えています。その時と比べても、ちゃんとした観光地に変貌していますね。
投稿者:かまた 2008年09月01日 12:01
皆さま、お返事が遅くなってしまいました。
>yasupaさん
北海道はやっぱり広い!
行く先々でまったく違う景色が楽しめて
本当に飽きることがありませんでした。
アイス以外にも食べるものがあるだろう!と言われそうですが
運転中でアルコールを飲めないときは、やっぱりアイスです。
乳製品なので鎖骨にもよいのでは、という言い訳も立つし。(笑)
>コタンさん
青空じゃなくても北海道ってすごい~と思いながら走っていましたが
晴れてみれば、やっぱり青い空が気持ちいいですね。
天気の良い中、もう一度最初から走ってみたかったです。
雨や霧で見えなかった景色もいっぱいあったはず・・・・(泣)
写真には撮れませんでしたが
海岸線に隣接して広がる牧場を馬が駆けていたり、
水平線で見えなくなるまでジャガイモ畑が広がっていたり、
普段盆地に住む私たちには目にすることができない景色が
たくさんたくさんありました。
投稿者:かまた 2008年09月01日 12:19
>エリーママ
10歳を超えた頃のバニウトロにとって
オロンコ岩はかなりきつかったと思います。
しかも、普通の階段より一歩一歩の高さが高くて、
改めて「がんばって登ったんだなあ」と、褒めてあげたい気持ちです。
シャリは慣れたのか、今回は大丈夫でした。
他人に預けると、まるで「ケモノ」に豹変するシャリは
トイレと食べ物さえきちんと確保できれば
家でお留守番しているのが幸せみたいです。
>O&クロさん
今回羅臼は通り過ぎるだけでしたが
次回はもう少しゆっくり過ごしてみたいです。
晴れた知床も一度くらいは経験してみたいですし。(泣)
開陽台の地平線とスケールにはやられました。
私が想像していた北海道そのままで
本州では(たぶん)見ることはできない景色ですね。
個人的には、あの展望台は無理に造らなくてもよかったかも、という気もしますが。(^^;)
晴れた天気で開陽台を訪れることができてラッキーでした。
投稿者:tenishin 2008年09月01日 21:59
おひさしぶりです!
暫くぶりに覗いて見たのですが、北海道一周を為さったとは、羨ましいです!!!!!
写真も上手く撮れていて、手を伸ばせば雲がつかめそうですね。
お盆の前週に、一泊でキャンプツーリングに行きました。
志賀草津道路ー奥志賀林道ーカヤの平(キャンプ)-上信スカイラインー浅間白根火山ルートを走りました。
実は、出発の2日前に友人とツーリングの打合せの為、行ったデーニスの駐車場の車止めに躓いて、左足中指を骨折してしまいました。
出発予定の4日に0.8ミリのピン2本を打ち込んで固定をしました。
友人と話し合い今回は中止としたのですが、どうしても行きたくなって7日に一人で行ってきました。
幸いに、鎖骨で無かったのでロキソニンを飲んで、ワイディングを楽しみ何人ものバイク乗りと知り合え楽しかったです。
「tenishinの夏休み日記」
投稿者:かまた 2008年09月02日 11:35
おひさしぶりです。
「tenishinの夏休み日記」 ありがとうございます。(^m^)ププ
なんと、骨折仲間だったとは。
それにしても、車止めに躓いて骨折だなんて
「キケン」はどこにでもあるんですね・・・
にも関わらず、出発予定だった当日にピンを打つあたり
ツーリングへの並々ならぬ決意が伺えます。(笑)
>>どうしても行きたくなって7日に一人で行ってきました。
こういう気持ち、すご~くいいですよね。
いても立ってもいられなくて、一人で準備して出発!
とても楽しい「夏休み」を過ごされたことが
読んでいるだけで伝わってきます。
私はいても立ってもいられなくなると
一人で「トラッパー」をしています。(泣)